こんにちは!
山で風景画をかいてます。アマネです。
世界中で人気のあるゴッホの「ひまわり」。
ゴッホは元々何枚も同じ絵を描く画家でしたが、その中で最も多いのがひまわりの7枚です。
その「ひまわり」の一枚が日本の常設展でも見られるようになりましたね。
日本にもひまわりがある!ということでひまわりを見る前に少し知識を蓄えておきましょう!
今回は「ゴッホのひまわり」について解説していきますよ。
こんな人におすすめ
- ゴッホのひまわりで一番有名な作品は?
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- ゴッホのひまわりはなぜ枯れているのか?
- ひまわりが観れる美術館は?
- ゴッホのひまわりは何故すごいのか
ゴッホのひまわりとは?
フィンセント・ファン・ゴッホが描いたひまわりの絵画です。
誰もが一度は教科書などで見たことがありますよね。
そのゴッホのひまわりは実は7枚ありますが、1枚は日本人が個人で所有しており、1945年の米軍の空襲により焼失してしまいました。
一番有名なひまわりのシリーズは花瓶に生けてある「ひまわり」ですが、実はそれ以前に描かれた「パリのひまわり」4点もあります。
全部で合わせると11枚ということになりますね。
パリ時代のひまわり
「パリのひまわり」と呼ばれる最初の4枚は、1886年から87年に描かれました。
ゴーギャンとの手紙のやり取りの中で言及されるまで、その存在は知られていませんでした。
よく知られるゴッホのひまわりと比べると、パリ時代のひまわりは写実的に描かれていますね。
ゴッホのひまわりは何故すごいのか
ゴッホのひまわりは何故すごいのでしょうか?
ここではその理由について見ていきましょう!
①色彩表現
ゴッホのひまわりシリーズは、鮮やかで力強い色彩が特徴ですよね。
それまでは、茶色を基調とした暗い色彩で絵を描いていましたが、パリで印象派や浮世絵と出会うことで、明るく鮮やかな色彩に魅了されました。
なかでも、熱中したのが「補色」の研究です。
試行錯誤を繰り返して「ゴッホのひまわり」ができたんですね。
パリのひまわりでその片鱗がみえます。
②筆のタッチ
ゴッホは特徴的な筆のタッチで知られていて、厚い筆触や大胆なタッチによって絵画に立体感や質感を与えています。
これによって、湖の水面や星空の反射の質感が独特に描かれています。
③芸術的革新
ゴッホは印象派やポスト印象派の画家として知られていますが、作品は当時の伝統的な絵画スタイルから大胆に逸脱しています。
それまでの絵画はリアルに描くことが主でしたが、ゴッホは色彩や筆触を使って、自分の目で見えたように感覚や情熱を表現したんですね。
ゴッホのひまわりを7点紹介
ゴッホは「ひまわり」をパリから南フランスのアルルに移り住んだときに描いています。
当時、日本の浮世絵から影響を受けていたゴッホは、浮世絵の鮮やかな色彩とアルルの明るい光の効果が日本みたいだということで移住したと言われています。
ゴッホは南フランスで若い画家たちを集めて共同生活しながら、お互いに刺激しあい作品創作するのが夢でした。
そのときの共同生活に向けて家をひまわりの絵で飾り付けようとしていたみたいですね。
実際に共同生活したのはゴーギャンのみでした。
ゴッホのひまわり1作品目
ひまわりの本数:3本
制作年:1888年8月
所蔵:アメリカ・個人蔵
最初に制作されたひまわりです。
ターコイズブルーの背景にひまわりが3つ緑の花瓶でセットされています。
所蔵は個人所有となっていて一般には公開されていません。
渋めの印象を受けますね。
ゴッホのひまわり2作品目
ひまわりの本数:5本
制作年:1888年8月
所蔵:焼失
日本人の実業家・山本顧弥太(こやた)が2億円で購入しましたが、太平洋戦争の空襲で焼失してしまいました。
地名にちなみ《芦屋のひまわり》と呼ばれていますよ。
ゴッホのひまわり3作品目
制作年:1888年8月
所蔵:ノイエ・ピナコテーク美術館(ドイツ)
明るいターコイズの背景とテーブルが黄色で描かれていますね。
ひまわりの本数が一気に多くなりました。
ゴッホのひまわり4作品目
制作年:1888年8月
所蔵:ナショナル・ギャラリー(ロンドン)
ゴッホがお気に入りの4作品目のひまわりです。
「12本のひまわり」を元にして描かれていますよ。
ゴッホのひまわり5作品目
制作年:1888年12月~1889年1月
所蔵:SOMPO美術館(東京)
日本で唯一、常設展で見られるひまわりです。
1987年3月に安田火災海上が58億円で購入しました。
贋作の疑いがありましたが、再調査で本物と認定されています。
7本の中でも一番色鮮やかなひまわりですよね。
ゴッホのひまわり6作品目
制作年:1889年1月
所蔵:ファン・ゴッホ美術館(オランダ)
精神疾患を患ったゴッホが「黄色い家」に帰ってきて、5作品目のひまわりを模写したものだと考えられています。
全体的に色が落ちついてますね。
ゴッホのひまわり7作品目
制作年:1889年1月
所蔵:フィラデルフィア美術館(アメリカ)
6作品目のひまわりと同じ時期に描かれた絵画です。
3作品目のひまわりを模写して描いたものだと考えられていますよ。
色味がかわいいですね。
ゴッホのひまわりはなぜ枯れているのか?
ゴッホのひまわりはゴッホが描いたときよりもブラウンに変色しているといわれています。
実はこれ、明るい黄色の花びらには光に弱い絵具が使われているんですね。
ゴッホが当時市場に出回り始めた工業用の顔料を黄色に使用したことが原因だそうです。
カドミウムイエローという黄色が使われているのですが、そのイエローは空気に晒されると輝きを失い、紫外線により茶色っぽくなってしまう性質があります。
ゴッホの絵画だけではなく、ムンクの叫びやピカソの絵画などにも使われています。
さらに100年後にはもっと暗くなっているんでしょうか。
まとめ
今回は「ゴッホのひまわり」について解説しました。
美術館に行く前の参考にしてください。
それではまた!
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