こんにちは!
山で風景画をかいてます。アマネです。
油絵といえば厚塗り!厚塗りといえば油絵ですよね。
今回はその代表的で有名な画家たちを紹介していきたいと思います。
「厚塗りで有名な画家」
「厚塗りの歴史を知りたい!」
という方におすすめの内容です。
それでは早速見ていきましょう!
目次
油絵の厚塗りとは?
油絵の「厚塗り」とは、絵の具を多く使って、キャンバスに厚く塗り重ねる技法を指します。
この技法は、絵の具の質感や色彩の豊かさを強調し、作品に立体感や重厚さを与えるのによく使います。
また、厚塗りは「インパスト」とも呼ばれていますよ。
インパストは、ルネサンス時代のヴェネツィア派の画家ティツィアーノとティントレットの絵画に初めて用いられました。
ルーベンスやレンブラント、ベラスケスなどバロック時代の巨匠たちも、光の表現などにインパストをつかっています。
油絵の厚塗りで有名な画家①ティツィアーノ・ヴェチェリオ
- 出身地:イタリア ピエーベ・ディ・カドーレ
- 生没年:1488~90年頃、1576年8月27日(享年88歳)
- イタリアルネサンス期のヴェネツィア派の画家。
ティツィアーノはインパストを絵画に初めて用いた画家のひとりです。
ヴェネツィア派最大の画家とも呼ばれています。
ティツィアーノの画風はその現代的ともいえるタッチのダイナミックさと、画期的な鮮やかな色彩でした。
この頃はダ・ヴィンチを見ても分かるように、リアルな絵を追求しようとすれば絵のタッチ(筆触)は抑えなければなりませんでしたが、ティツィアーノは筆のタッチを活かした厚塗りの技法を絵画に取り入れるようになりました。
これはジョルジョーネとともに共作開発した、絵具を溶かずに直に目の粗いキャンバスに絵具を塗る方法から生まれたんですね。
薄塗りで滑らかな質感がそれまでの油絵の主流でしたが、この手法によって後のレンブラントやベラスケス、そして印象派など近代にまで続くタッチによる表現を獲得していきます。
ウルビーノのヴィーナス
30歳のころ兄弟子から受け継いだ題材であるウルビーノのヴィーナス。
同じ柔らかな白という印象でも、ヴィーナスの肌とその下のリネンとでは質感に違いがあるのがわかりますね。
ヴェネツィア派では色と質感にこだわっていたので、キャンバスの凹凸や筆触を活かした効果や油彩を重ねることで生まれる柔らかでリアルな質感、インパスト(絵具の厚塗り)による効果など色による質感の描き分けなどが探究されました。
受胎告知
ティツィアーノが80歳のころに描いた作品です。
それまでにも多くの画家によって描かれてきた聖書の一場面である「受胎告知」は、大天使と聖母の心理描写を厳かに表すことが主流でしたが、ティツィアーノの作品は、2人の頭上に天使たちが飛び交い、聖霊を表す鳩がまばゆい光に当てられています。
色彩と全体を包む劇的な表現の追求は、やがて後のバロック様式やロココ様式の芸術へと影響を与えていくこととなりました。
油絵の厚塗りで有名な画家②レンブラント・ファン・レイン
- 本名:レンブラント・ハルメンソーン・ファン・レイン
- 生没年:1606年7月15日 – 1669年10月4日(享年63歳)
- 出身地:ネーデルラント連邦共和国 ライデン
レンブラントは 1606年オランダ生まれの画家で、バロック期を代表する重要人物の一人として知られています。
インパストの使い手の画家と言えばレンブラントがよく挙げられますよね。
それまでも絵具の質感の研究はされていましたが、厚塗りを応用させたのはレンブラントです。
シルバーホワイトまたはそれに色を加えた明るい色の絵具を前景の明るい部分に塗り、絵具に物体感や輝きを与え、陰影部に明るい部分より透明な暗い色の絵具を重ね立体感と奥行きを与える方法です。
現代に伝わっているやり方ですよね。
その強い明暗のコントラストを駆使した画風から「光の画家」「光と影の魔術師」とも呼ばれていました。
なんかカッコイイですね。
光と影の使い方について、レンブラントの右に出るものはいないと言われています。
夜警
レンブラントの代表作と言えば「夜警」です。
富、名声ともに絶好調だった頃のレンブラントが1640年に火縄銃組合から依頼された仕事で、市民自警団の肖像画を描きはじめます。
この作品は「モナリザ」や「ラス・メニーナス」と世界三大絵画のひとつとして現在知られています。
この「夜警」を完成させたあたりから徐々に生活の衰退が始まって行くんですね。
レンブラントの色々な分かれ目になっている作品でもあります。
油絵の厚塗りで有名な画家③フィンセント・ファン・ゴッホ
- 出身地:オランダ・フロートズンデルト
- 生没年:1853年3月30日ー1890年7月29日(享年37歳)
- ポスト印象派の画家
ゴッホと言えば日本でも有名ですよね。
知らない方いないんじゃないかな思います。
ゴッホは、19世紀末のオランダ出身の画家で、印象派や後のポスト印象派の一員として知られています。
ゴッホの絵の特徴は、ボコボコとした厚塗りやぐるぐるした渦やうねりなどの筆跡です。
なんとゴッホが画家として活躍したのは、27歳から37歳のたった10年でしたが、その10年の間に2000点以上の作品を手がけています。
セザンヌやゴーギャンと並ぶ印象派を代表する画家に位置付けられ、表現主義やフォーヴィスム(自由で激しい色彩と動きを特徴とする絵画運動)など、20世紀の芸術に大きな影響を与えました。
夜のカフェテラス
ゴッホが初めて星空を描いたのがこの絵画です。
黄色と青を使い始めたのもこの作品からだと言われています。
ひまわり
「ひまわり」と言えば、ゴッホの代表作のひとつですよね。
このひまわりは7枚のうちの4作品目です。
ゴッホ自身もお気に入りの作品だったため、自分で大事に保管していました。
まとめ
今回は厚塗りで有名な画家を紹介しました。
ルネサンス時代から油絵の技法が引き継がれてきたと思うと何だか感動しますよね。
皆さんもぜひ厚塗り技法を取り入れてみてください。
それではまた!
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