こんにちは!
山で風景画をかいてます。アマネです。
皆さん絵画はよく鑑賞しますか?
その中でも、自然の風景やレトロな建造物は見ていて楽しいですよね。
今回は「有名な油絵風景画」を5選紹介します!
「有名な絵画を知りたい」
「巨匠の絵を観たい」
という方におすすめの内容です。
巨匠のたくましい想像力と現実の自然を超越した絵画!
見ごたえのある絵画を解説つきで是非、見ていってくださいね。
それでは早速覗いていきましょう!
《バベルの塔》
作者名:ピーテル・ブリューゲル1世
制作年:1563
有名な風景画といったら「バベルの塔」です。
天まで届く塔を造ろう!ということで、実在する建築や街並みを想像力で組み合わせて描いています。絵画の大きさは、なんと縦約1メートル、横約1,5メートル越えの板に描写されています。
巨大建造物の迫力にも驚かされますが、ズームインして観ていくと様々なものが見えてきますよ。
ズームインして観ていくと…?
拡大していくと様々なものが見えてきます。
その時代の生活感が細かく再現されているので紹介します!
画家が生きた時代に実際に使われていたクレーンが活躍
塔の内外では資材を上部に吊り上げるクレーンが活躍しています!
旧約聖書の物語ですが、工事の様子は実際にブリューゲルが実際に見聞きした時代のものです。
料理や洗濯をする人々の様子が描かれている
完成した区間では外で料理をしたり、バルコニーで洗濯をする人々の様子が描かれています。
大きさは数センチほどなのに会話が聞こえてきそうですね!
港の船舶の様子もリアル
それほど目立ちませんが、港の船舶の様子もリアルに描かれています。
ブリューゲルは建築の知識だけではなく、船舶の知識もあったんですね!
職人がとても人間くさい
塔の下部で三人の職人がモルタルを塗っています!
細い線や黒の線で立体感がつけられていますね。
その下には寝転んで休憩する人々がいます。
この人間くさい場面を見逃さないのもブリューゲルらしいですね。
暮らした都市を参照に描かれている
ブリューゲルが暮らした都市を参照に描かれています。
風景画の先駆者、ブリューゲルの本領ですね。
支持体はオーク材ですが、明るい色を薄く塗って下地としているため、画面全体は明るくなっています。
《モーロ、ヴェネツィア、サン・マルコ運河からの眺め》
作者名:カナレット
制作年:18世紀
今では誰もが旅行先で写真を撮りますよね。
では、携帯電話やカメラのない時代には、人々はどうしていたのでしょうか。
日本では広重や北斎による名所絵が記念写真の役割を果たしていました。
実は西洋ではカナレットがこの分野の第一人者です。
貴族や富裕層の間では「グランド・ツアー」が流行していました。
ヴェネツィアの光景そっくりに描かれた絵は、高額ながらも、記念写真代わりに飛ぶように売れます。
実に緻密に描かれているように見えますが、実際はかなり大雑把に描かれています。
緻密そうに見えて大雑把なポイントとは…?
大雑把なところはどこ…?ってなりますよね笑
どこからどう見ても細かく描かれているようにしか見えません。
ここでは緻密に見えて大雑把なポイントを紹介します!
実は下絵の斜線がある
実際の風景のように見せるためには、正確な遠近法が欠かせません。
宮殿の側面(陰になっている外壁)に、パースをとるための下絵の斜線が何本かはっきり見えます。
これもまた「緻密なように見えて大雑把に見える」匠の技ですね。
よく見ると白線…?
水面も一見すると写真のようですが、波頭の役割を果たす白線をひょいひょいとと何本か引いただけなのがわかります。
遠くの人々は色の点で表現
鐘の下もたくさん人がならんでいます。
これも拡大すると、実はただの色の点です。
カナレットが実際の風景のように見える絵を短時間で描くための技はとても多彩ですね。
《アレクサンドロス大王の戦い》
作者名:アルプレト・アルトドルファー
制作年:1529年
西洋思想では、神の次に人間が、さらにその下に自然あるから、風景画は歴史画に比べて、下位とされてきました…が、風景は次第に登場人物から離れて独立して描かれていきます。その祖とされるものが、アルトドルファーの「アレクサンドロス大王の戦い」です。
なんと紀元前333年のアレクサンドロス大王とペルシャ王ダレイオス3世の大軍を、戦場のペルシャではなく画家と同時代のヨーロッパを背景に描いています。
恐るべき想像力ですね。
兵士や城など人が関わるもの全てを飲み込むような自然が迫力満点です。
中央雲は霞んで無限の奥行きを感じさせます。
《氷の海》
作者名:カスパーダ・ダーヴィト・フリードリヒ
制作年:1823、24
分厚い流水に押し潰される難破船。
なすすべがない自然絵への脅威を描きだした絵画です。
フリードリヒの目的は「大気や水や岩や木々えお正確に表現することではなく、そこに魂や感情を反映させること」でした。
彼は北極海にはいっていませんが、現在のドイツ東部を流れるエルベ流氷を観察しています。
この絵のための油彩スケッチで描いた、黄や青みがかった氷の描写は極めて正確とされ、氷河の氷の形成に関する公開講義で使われたほどでした。
切り立つ氷の塊と傾く難破船は次々と家族の死に見舞われるフリードリヒの心象風景とも言えます。
《死の島》
作者名:アルノルト・ベックリン
ベックリンは8人の子供を失い、自らもチフスで死線をさまよいました。
死の象徴である糸杉はほとんどシルエットになり、ゴツゴツした岩が取り囲んでいます。
岩は筆をなすりつけて、かすれた筆跡を残すような描き方で表現され、明暗で凹凸や奥行きが表されています。
島は孤独のようであり、白く浮かび上がる水先の案内人は、立身出世や自然破壊に目を背に向ける孤高の人です。
まとめ
いかがでしたか?
今回は「有名な風景画」を5選紹介しました。
解説がつくと、その作者の心情などが浮かび上がってきますよね。
この中で好きな風景画は「バベルの塔」だったりします笑
存在感のある建造物も緻密に描かれていて感動しますが、寝転がって休憩している人たちもいい味を出してますよね笑
それではまた!
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