こんにちは!
山で風景画をかいてます。アマネです。
油絵といえば厚塗りされた絵画ですよね。
一番有名なのがゴッホではないでしょうか。
最近では、厚塗りする画家はあまり見かけませんが、知っておけば何かに使えそうな技法ですよね。
そこで今回は油絵の厚塗り方法について解説していきます。
「油絵の厚塗り方法について知りたい!」
「必要な道具は?」
「どんな効果があるのか」
という方におすすめの内容です。
それでは早速見ていきましょう!
油絵の厚塗り方法とは?
厚塗りといえば油絵技法の代表的な技法ですよね。
この油絵の厚塗りを「インパスト技法」と言います。
下塗りが完全に見えなくなるぐらい、不透明や半透明の絵具を厚塗りしたり、硬い豚毛などの筆やペインティングナイフを使って部分的に絵を盛り上げたりします。
昔は薄塗りで色を重ねる技法が中心でしたが、絵具のチューブが商品化をされるにつれて厚塗りが積極的に見られるようになりました。
油絵の厚塗りに使う道具
油絵の厚塗りに使う道具は筆とナイフの二つです。
同じ厚塗りでもかなり違ったタッチを生み出すのので、どちらが自分に合うのか試してみてください。
ここでは厚塗りに最適な道具を紹介します。
筆
筆による厚塗りは躍動感や柔らかさを表現しやすいのが特徴です。
筆は硬い豚毛を使いましょう。
軟毛の筆だと、絵具の固さに負けてしまいキャンバスに絵具をすり込めません。
ペインティングナイフ
ナイフによる厚塗りは、重圧感現やシャープなタッチが可能です。
雪を厚塗りして盛り上げたりすると重さを表現できます。
シャープでキリっとした絵になるので是非試してみてください。
油絵厚塗りのやり方
やり方は簡単です!
絵具を多めにとり、キャンバスにのせます。
詳しくいて見ていきましょう。
①パレットで多めに油絵の具を練る
多めに油絵の具を出しておくことでしっかりキャンバスに厚塗りできます。
あらかじめ、オイルと絵具をしっかり練って絵具の硬さを調節しましょう。
②筆やナイフにたっぷり絵具をつける
絵具で厚みをだすために筆やナイフで多めに絵具をつけます。
③キャンバスに対して筆やナイフを寝かせ気味にして塗る。
ナイフを寝かせ気味にスライドさせましょう。
立てて使うと直線も引けるので色々試してみてくださいね。
コツは絵具をしっかり練って普段よりたっぷりつかうことです。
絵具の凹凸が魅力的な絵画になりますよ。
油絵の厚塗り効果
油絵を厚塗りすることでどんな効果があるのでしょうか。
ここでは、厚塗りの効果的な使い方をご紹介します。
油絵の厚塗り効果①強く強調できる
油絵の厚塗りは「強く強調」をするときに使われます。
たとえば、光の表現によくやりますね。
この絵は奥の建物の表現はさらっと描かれていますが、手前の木漏れ日を厚塗りすることで奥行きを演出しています。
強調したい部分や画面上のアクセントとして厚塗りする場合に使われます。
油絵の厚塗り効果②少し変わった画風になる
油絵の具は絵全体を厚塗りすると、すこし変わった画風ができあがります。
凹凸があり、陰影ができるので存在感のある絵になるんですね。
ナイフなどで横に立てて使うことで、エッジの効いた画風にもなります。
あらたな絵柄に挑戦したい!という方にもおすすめの技法ですよ。
油絵の厚塗りで注意すること
画材の特性や性質、使い方によっては厚塗り部分に亀裂が入る可能性があります。
注意するポイントを5つ紹介するので頭に入れておいてください。
①色を重ねるときは絵具が乾いてから重ねる
厚塗り部分は亀裂が入りやすくなっています。
しっかり下層の色を乾かしてから塗ることで絵具が剝がれにくくなります。
②乾燥時間をしっかり置く
どの作品にも言えることですか、
作品が完成してから最低6か月から一年は乾燥時間をもうけましょう。
完成後は画面を保護するために仕上げ用のニスを塗る必要があります。
表面は乾いていても中身は乾いていないことが多くが亀裂の入りやすいです。
急いでいるときは、指触乾燥で使えるタブロースペシャルがおすすめですよ。
③仕上げの段階で揮発性油を使いすぎない
仕上げの段階では揮発性油を使いすぎないようにしましょう。
揮発性油は揮発し画面には残らなくなります。
絵具を固着させる効果はないため、仕上げの段階で揮発性油を使いすぎてしまうと剝がれやすくなってしまいます。
最後は乾性油で仕上げるのが望ましいですね。
④シッカチーフを使いすぎない
シッカチーフは使ってもいいですが、使いすぎないようにしましょう。
使いすぎると亀裂の原因になります。
早く乾かしたいときはインパストメディウムや超速乾メディウムがおすすめです。
黄変も少なく約一日で乾きます。
⑤ジンクホワイトを使うときは仕上げにつかう
ジンクホワイトは隠蔽力(下の色を塗りつぶす力)が弱いため混色のときに使いやすいです。
ただ亀裂が起きやすい性質をもっているため、仕上げのときに使いましょう。
まとめ
油絵の厚塗りは気を付けるところもありますが、マスターすれば表現の幅が広がります。
メディウムを使うとスムーズに制作が進むと思うのでぜひ参考にしてくださいね。
それではまた!
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