こんにちは!
山で風景画をかいてます。アマネです。
絵を描くときに、めっちゃリアルな絵をかきたい!と思ったことありませんか?
私はあります。
美術の授業でチヤホヤされるのを妄想していました笑
よく美術館にリアルな油絵ありますよね。
あの絵はどのようにして描かれているのでしょうか。
今回は「油絵のリアルな描き方」を紹介します。
「これから油絵を描きたい」
「リアルに描く技法は?」
という方におすすめの内容です。
それでは早速見ていきましょう!
リアルな油絵を描き方①デッサンを鍛える
デッサンを鍛えましょう。
リアルな絵を描くには下描きが必要不可欠ですよね。
特に油絵の下絵の段階でバランスが悪いと絵のクオリティも低くなります。
特に人物を描くときは筋肉と骨格を理解することが重要です。
デッサンをすることで、光のつけ方や影のつく方向、そして描くものの質感の出し方やその対象物の全体の形のバランスなど絵を描くときに基本的なスキルを身につけることができます。
やるのとやらないのでは、断然やる方がさらに絵の向上に関係してくるので、デッサンはやった方がいいし、有名な画家は、まずデッサン力からつけていくと思います。
《人体解剖図》レオナルド・ダ・ヴィンチ
人体解剖図はレオナルドダヴィンチが残した資料のひとつです。
この図を見ていると絵描きが単に目に見える人体の表面だけを描くのではないのが分かります。
《背を向けてひざまずく男性裸体像習作》ミケランジェロ
人体を構成する筋肉やその下にある骨格までも感じさせますね。
リアルな油絵の描き方②画材の種類と使い方を知る
まずは画材の種類を揃えることも大切です。
リアルな絵を描くとなると色も混色では、難しくなってきますよね。
揃える道具は
・画材メーカーが販売している油絵具を使う
・オイルの種類が必要
・あると便利な筆
それぞれ紹介していきます。
画材メーカーが販売している油絵具を使う
絵具は画材メーカーが販売しているものを選びましょう。
メーカーはホルベイン、クサカベなど画材メーカーで売っているものであればOKです。
色数を多く持っておくと便利です。
リアルな絵を描く場合、色の混色がかなり難しくなってきます。
油絵具の色数を多く持っていた方が混色の手間も省けます。
また、激安の画材や道具を使うメリットは、安く多くの画材や道具を手に入れられることですが、自分の実力を発揮できない可能性があります。
安い絵の具の中には、発色が悪かったり、乾きが悪かったりするものがあります。
発色の悪い絵の具を使っていると、実力はあっても思うような色が表現できないのでおすすめしません。
オイルの種類が必要
油絵のオイルはたくさんの種類があります。
基本的には調合油(ペインティングオイル)があれば十分ですが、リアルな絵を描く場合はオイルの使い分けも重要になってきます。
ペインティングオイルは乾性油と揮発性油などを調合したものですが、それらも単体でつかえるようにしましょう。
最初は揮発性油で塗っていき、徐々に乾性油を加えて調合し、作品を完成させていきます。
完成後は保護ワニスという画面保護効果のあるオイルを塗ります。
なので、オイルはペインティングオイル・揮発性油・乾性油・保護ワニスを揃えるのがオススメです。
乾燥を早めたい場合は乾燥促進剤を使いましょう。
ペインティングオイル
揮発性油
乾性油
保護ワニス
乾燥促進剤
あると便利な筆
筆は軟毛筆と硬毛筆を持つことをオススメします。
硬毛筆は油絵セットでよくついてきますが、軟毛筆は持っていない初心者も多いです。
硬毛筆は力強いタッチに絵具をしっかりのせられるのに対して、軟毛筆は細密な描写に適しています。
描き込みによく使われるので2、3本そろえておきましょう。
形状は平筆とファンがオススメです。
平筆は広い面をべた塗りできますし、毛先で細い線も引けるので万能です。
ファンはぼかしに使えます。
滝の流れや塗りにも使えるのでとても便利です。
筆によって表現が変わるのでたくさん持っておくといいですね。
リアルな油絵の描き方③歴史から技法を学ぶ
油絵具の歴史は古く、油彩画の技術が確立されたのは15世紀です。
現代から数えて600年ほどの歴史があると言えます。
先人たちはこの600年の間に多くの名画を残していきました。
そんな先人たちから技法をどんどん学んで自分のものにしていきましょう。
フランドル技法
もっとも15世紀初期に確立された技法が「フランドル技法」です。
このフランドル技法はヤン・ファン・エイクという画家によって生み出されました。
フランドル技法は一番はじめに白い下地を塗って描き始められます。
この下地は「白亜地」という下地で吸収性のものです。
この白い下地の上から、下絵を写していきます。
フランドル技法の絵は、非常に下絵が精密に描かれることが多く、ほとんど描き始めてから構図の変更はなかったようです。
下絵を写した後に、油分を含んだテンペラ絵具と油絵具の透明な透明色で描き進められました。
また、明るい部分は白で描くことが多いのですが、フランドル時代の絵は明るい部分を、下地の白亜地を残して表現していたんです。
そのためシルバーホワイトの白を使うと、時間の経過で黄色くなってしまいがちなのですが、フランドルの明るさ下地の白が生かされているので非常に綺麗なまま現代に残っています。
透明色が多用されていたため、透明感のある美しい絵肌にできあがっています。
ヴェネチア技法
16世紀にヴェネチア技法が用いられ始め、板の上に描かれていた油絵が、キャンバスに描かれるようになります。
今では一般的に使われているキャンバスですが、ヴェネチア派の時代でようやく使われるようになったんですね。
キャンバスが流通することで、大きい絵でもロール状に丸めて運ぶことが出来るようになりました。
下地には油絵具が使われ、その色味は褐色である場合が多かったです。
明るい部分にシルバーホワイトが使われ始め、途中で白を重ねて修正することが可能になりました。
しかし、シルバーホワイトは時間が経過すると透明になる性質を持っているため、この時代絵は下地の赤褐色が透けて、絵が暗くなってしまっている場合が多いようです。
本当はもっと鮮やかだったと思われます。
ルーベンス技法
17世紀になるとルーベンスという画家が登場します。
ベネツィア派の技法で描かれた絵は、時間の経過とともに白い絵の具が透けてしまい、下地に塗った赤褐色の色が見えてきて黒ずんでしまうことを知ります。
そこで彼は下地を茶系の色を使うのではなく、明るいグレーや黄色を用いて描きました。
変色したからといってフランドル技法までさかのぼれなかったんですね。
なぜかというとフランドル技法は制作に時間がかかったからです。
またルーベンスは大胆な筆使いでも知られています。
明るい下地に、茶系の薄い絵の具でデッサンをして描き進めていく方法で描かれ、影にはその茶色が利用されました。
この方法は短い日数で大量の制作を可能にし、板とキャンバスの両方に描きました。
同時代のベラスケスやレンブラントは、あらかじめ画面が暗くなることが分かっていたので、明るい色調で描き、現在残っている作品は暗くはなっていません。
まとめ
今回は「油絵のリアル描き方」について解説しました。
時代によって様々な技法がありましたね。
ぜひ参考にしてください。
それではまた!
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